OMO戦略とは?重要性と施策例を元にわかりやすくご紹介

2024.01.18
SIMLESソリューション
  • EC&CRM
マーケティング施策:オンラインとオフラインの融合 OMO「Online Merges with Offline」

OMOとは?

OMOとは「Online Merges with Offline」の略語で、顧客体験(CX:カスタマーエクスペリエンス)の向上を目指すマーケティング手法のひとつです。日本語では「オンラインとオフラインの融合」を意味します。

オンライン(ECサイト)とオフライン(実店舗)の垣根を無くすことで、顧客の購買意欲を高める効果があり、多くの企業がOMO戦略の重要性を認識し始めています。

例えば、買い物をした際にクーポンをもらったけれども、店舗まで行くのは手間がかかるため使用しなかった経験はありませんか?
もしも、実店舗でもらえたクーポンがオンラインでも使用できる場合、自宅からECサイトで商品の購入を検討するかもしれません。また、オンラインで獲得したポイントが実店舗でも使用できる場合、これまで足を運ばなかった実店舗でも近くへ寄った際に行ってみようという気持ちにもなります。

OMOの導入により、これまで機会損失となっていた顧客に購入してもらう機会を増やすことができます。

昨今は、商品やサービスの物理的な価値だけでなく、購買することで得られる満足感やブランドへの愛着などの心理的な価値も重視される傾向にあります。

オンラインとオフラインの融合による最良な購買体験(CX)が、顧客生涯価値(LTV)向上に繋がることから、OMOによる施策はマーケティングにおいて重要な要素と言えます。そのため、多くの企業がOMOに注力し、具体的な取り組みを行っています。

世界の中で最もOMOが普及しているのが中国です。大手企業として有名な「アリババ」では、
「フーマー・フレッシュ」というスーパーがOMO施策によって成功した事例もあります。
顧客がオンラインで注文すると、注文先から半径3km以内であれば、無料で配達してくれるのが人気の理由です。

今までできなかった顧客体験がOMOによって実現しています。

O2Oやオムニチャネルとの違い

O2Oやオムニチャネルとの違い

OMOと似たような言葉に「O2O」や「オムニチャネル」という言葉がありますが、それぞれ異なるマーケティングの手法です。

O2Oは「Online to Offline」の略語で、
オンラインの情報を通じて実店舗への来店を促す販売戦略です。
OMOとの違いは、O2Oの主役は「実店舗」であり、オンラインと実店舗の融合が目的ではないということです。O2OはSNSなどのオンラインチャネルを通じてセール情報やクーポンなどを配信し、顧客を実店舗に誘導することを目的としています。

 

オムニチャネルは「オムニ=全て」「チャネル=経路」という意味で、
企業が持つ全ての販売チャネルを連動させて、顧客との接点を増やす販売戦略です。
OMOやO2Oと違いは、オンラインだけでなく、「テレビCM」「テレビショッピング」「カタログ」「チラシ」「DM」「コールセンター」などの全ての販売チャネルを連動させ、顧客の購買データを統合し、最適な販売戦略を立てる点です。OMOは顧客の視点に立つ概念ですが、オムニチャネルは企業を主軸とした概念です。

OMOマーケティングに力を入れる重要性

OMOとは

OMOを導入することによって、顧客の利便性や満足度が向上し、顧客体験の質が大幅に向上します。

OMO顧客(店舗・EC併用顧客)の年間購買金額は、店舗のみを利用する顧客の3倍というのはよく耳にする話ですが、上記グラフの弊社ワールドグループのデータによれば、3年後までのデータを追った結果、
店舗のみを利用する顧客と比べて、OMO顧客の3年間の累計購入金額は5倍の差があることがわかりました。

顧客は、商品やサービスの選択に際して利便性や特典などの要素を重視する傾向があります。つまり、OMO施策により購入しやすい環境や選択肢を提供することができ、その結果として顧客の継続的な利用やリピート率が高まり、売上増加につながると言えます。

また、新型コロナウイルス感染症の拡大を経て、生活様式の変化と共に、多店舗展開を行う企業の顧客においてはECとの連携や買い回りが拡大しています。つまり、実店舗は単なる物理的な場所だけでなく、顧客との接点としての役割を果たしているのです。

 

OMOは実店舗の役割を最大限に発揮し、顧客との関係を強化し、顧客のニーズに合わせたサービスを提供することができます。そして顧客は商品やサービスについてより多くの情報を得ることができ、さらに自分に合った購買方法を選択しやすくなるため、結果として顧客満足度の向上や企業の競争力の強化につながるのです。

OMOの具体的な施策例

OMOとは

OMO(Online Merge Offline)の具体的な施策には以下のようなものがあります。

 

1.ポイントの統合

OMOを導入することで、ECサイトと実店舗のポイントを統合することができます。
これにより、顧客はどちらのチャネルでもポイントを利用することができます。
さらに、どちらかでしか購入経験がなかった顧客がポイントが使いやすくなったことによって、新たな購入体験にチャレンジしやすくなるというメリットが生まれます。

 

2.ショールーミング

ショールーミングとは、実店舗で商品を確認した後にECで購入する購買行動のことを指します。商品サンプルのみを展示し、在庫を抱えずに効率的に運営する取り組みは以前から注目されていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で消費者の新たな生活様式に適応した販売スタイルとして、ショールーミングを積極的に活用する企業が増えています。

また、実店舗を体験型店舗と位置づけ、顧客データを活用して商品開発やECでの売上拡大を図る取り組みも増えており、実店舗の特性を生かした活動が今後ますます加速していくことが予想されます。

 

3.BOPIS

BOPIS(Buy Online Pick-up In Store)は、商品をECサイトで購入した後、店舗で受け取るサービスです。NECなどが行った2021年9月の調査によると、アパレルに関してはBOPISに関心を持つ消費者は約47%であり、需要の増加が確認されています。

顧客のメリットとしては、送料負担がなく、好きなタイミングで商品を受け取ることができ、商品を探す時間の短縮をすることができます。
また、返品の際も実店舗で行うことができ、返品手続きがスムーズになります。

企業側は物流コストの削減やECサイトから実店舗への集客力向上、顧客との接客機会の創出などのメリットがあります。さらに、BOPISの導入により、オンラインとオフラインの消費者データを個別IDに紐づけて一元管理することで、より効果的なマーケティング戦略の展開が可能となります。

 

4.ECサイトと実店舗の在庫連携

ワールドグループで実際に行っているOMOの施策例として、在庫の相互連携があります。
実店舗とECサイトの在庫を相互に連携させることで、実店舗に在庫がなければECサイトに在庫を引き当てる、ECサイトに在庫がなければ実店舗に在庫を引き当てることが可能となります。企業のメリットとしては、OMOによるシームレスな環境が実現することで、商品のロスを最小限に抑え、その価値を最大限に引き出すことができます。

また、顧客はECサイトで在庫切れの場合でも実店舗の在庫を確認できるため、実店舗へ行くことで購買の機会損失を防ぐことができ、顧客にとっては、より満足度の高い購買体験ができます。

 

※2.3 参考:令和4年度 電子商取引に関する市場調査 報告書繊研新聞本紙22年12月15日付

OMOソリューション SIMLES(シムレス)がおすすめ

OMOをを推進していく際におすすめなのが、多業態の2,000を超える店舗とECを展開するワールドグループの株式会社ファッション・コ・ラボが展開するOMOソリューション SIMLES(シムレス)です。

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SIMLES-EC&CRMは、OMOサービスに対応しており、ECサイトと実店舗の在庫や会員を統合管理するEC・CRMシステム&構築・運営サービスです。

汎用的なパッケージでは対応が難しい10億円から1,000億円規模のハイトラフィックなECにも対応可能なシステム基盤があり、ワールドグループの実績や外販経験で培った数々のノウハウを実装した2,000機能を利用できる低コストSaaSとなっています。

単にECサイトと実店舗の在庫を連携させるだけではなく、複雑な物流・在庫・顧客連携にも対応可能です。さらに、サイト構築・制作から運用に至るまでフルサポートで提供できます。
年商数百億円規模の大手アパレルのECモール、大手通販へのECシステムのSaaS提供などの導入実績もあります。

「SIMLES-EC&CRM」の特徴

  1. EC、CRMシステムをSaaS提供
  2. 自社ECサイトの構築から運営業務も含めたフルサポート
  3. サイト制作、ささげ、物流、CSから必要なサービスのみを提供
  4. ワールドのECモール「ワールドオンラインストア」への出店
    ワールドオンラインストアはこちらから

必要な機能のみ、あるいはフルサポートなど自社の規模や都合に合わせて選択できます。

まとめ

OMOをはじめとするマーケティング施策の紹介、OMOの重要性や具体例について解説しました。

デジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進んでいる現代において、小売業でもOMOなどの施策がますます重要性を増しています。

今回は、ECサイト・実店舗の在庫や会員を統合管理するOMOソリューション「SIMLES-EC&CRM」についてもご紹介しました。
導入やお見積もりなど、お気軽にお問い合わせください。

 

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(この記事は2023年9月1日に公開した記事を再編集しています)

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