MD(マーチャンダイジング)とは?初心者に向けてもわかりやすく解説します

2023.11.15
SIMLESソリューション
  • BI
MD(マーチャンダイジング)とは

MD(マーチャンダイジング)とは?

MD(マーチャンダイジング)とは、マーケティングの中に含まれる概念で、
市場や顧客の動向を捉え、商品政策、商品化計画を立案する手法です。
最終的な販売活動に向けた、設計と実行戦略を設定します。

ファッションやアパレル業界では、ブランドコンセプトの作成、シーズンごとや月ごとのスタイリング、デザイン(たとえば、シルエット、詳細、素材、色、パターンなど)の検討、サイズや価格の設定、生産工場への発注、商品の納期や生産量の確認、展示会や店頭での商品構成など、商品の企画から店頭販売に至るまでの全てのプロセスに関与します。

商品ごとの販売予測や利益予測を策定することで全体像を見据えた戦略的なアプローチが、企業の業績の最大化と顧客の購買意欲を引き立てるためのMD計画の成功につながります。

これらの各過程における判断は、消費者動向、商品動向、競合他社動向を把握し、敵品を適時、適量、適所、摘価で揃えることが理想とされています。詳しくは次の章で解説します。

 

出典:新版 アパレルマーチャンダイザーーMDの基礎と新展開

マーチャンダイジングの「5適」について

マーチャンダイジング・MD

アメリカマーケティング協会(AMA)では、マーチャンダイジングを以下のように定義しています。

「マーケティング活動における、最適な商品、サービスを、
最適な場所と時期に、最適な数量と価格で取り扱うことに関する計画」

この概念は1948年に提示されたもので、時代を問わずその考え方は変わりません。

マーチャンダイジングは「5適」、「適品」「適所」「適時」「適量」「適価」の5つの基本要素で構築されています。

適品(Right Merchandise)

 シーズンや月の方針に基づいた最適な商品の開発と構成

具体的には何を、どのような形で、どんな目的で商品を提供するのかを明確にするための重要なガイドラインとなります。それぞれの市場、各業界、または各商品カテゴリーによって求められる多様性や期待性は異なります。ファッション業界では新作が常に待ち望まれ、季節ごとのトレンドに対応した商品構成が求められます。このようなニーズを満たすために、企業はマーケットや顧客の動向をしっかりと把握し、それぞれのシーズンに求められる最適な商品を開発し、提供することが求められます。

適所(Right Place)

ターゲット顧客にとって最適な売り場の選択とフェイシング

売り場は、商品が顧客と出会う場所であり、売り場の選択と商品の配置は、商品が売れる確率を大きく左右します。理想的な売り場は、商品の性格と顧客のニーズや動線と一致するものです。さらに、商品を陳列する際の方向性や並べ方は、消費者が商品を見やすく、手に取りやすい形で、適切な高さに商品を配することが消費者の購買行動を促すための重要な要素となります。 

適時(Right Time)

販売時期を想定した、シーズン別・月別・週別の納期計画

ターゲットとする売り場において、適切な量の商品を、適切なタイミングで提供することが求められます。例えば夏場は水着やその関連商品、冬場は帽子、マフラー、コート、手袋など季節に合わせた商品を提供することで、顧客がその場でニーズを満たすことが可能となります。

 売り場における適切な量の設定、売るべきタイミングと、そのときに並べるべき商品の量も重要で、事前に策定した戦略により、品切れを防ぎ、在庫の効率化を図り、結果として売上を最大化することができます。

適量(Right Quantities)

売り場ごとの適正な数量の設定と生産ロットの検討

適量とは、過剰在庫と品切れを防ぐための措置であり、在庫管理の一部でもあります。適切な生産ロットの決定は、在庫最適化と製造コスト削減に寄与し、適切な在庫管理によりリスクを最小限に抑え、在庫コストも低減させることが可能です。 また、適宜再補充を行い、数量を絶えずコントロールし続けることで、市場ニーズに対応しつつ収益の最大化を図ります。

適価(Right Price)

商品価値とのバランスを考えた価格設定

商品やサービスの価格設定は、企業の収益に直接影響を及ぼします。適切な価格設定は、顧客が商品やサービスの価値を認識し満足感を得られるものであるべきです。価格設定では原価や目標利益率を考慮し、市場調査を通じて競合との比較を行い、商品の価値を見極め、その価値に見合った価格を設定することで、利益の最大化を目指します。

これらの5つの要素は、それぞれが深く関連しあっています。
例えば、最適な商品(適品)を企画すること、それを消費者に求められる適切なタイミング(適時)で、適正な価格(適価)で提供することで、初めて市場に普及する。また、商品の生産計画を立てる際には、しっかりとした分析に基づき、適切な生産量(適量)と生産時期を決定することが重要です。これら各要素がバランス良く組み合わさることが、マーチャンダイジング成功の鍵となります。言い換えれば、これらの要素を最適に調整し組み合わせることで、企業は最適な商品を適切なタイミングと量で、そして適正な価格で市場に提供し、消費者に最大の価値を提供することができます。

マーチャンダイジングの種類について

それぞれの「5適」に加えて、マーチャンダイジングにはさまざまな種類があります。
以下に、それぞれのマーチャンダイジングの種類とその特徴について説明した図をご紹介します。

 

MD計画
マーチャンダイジング
MD

 

出典:VMD用語事典編著/日本ビジュアルマーチャンダイジング協会

マーチャンダイジングの効果を最大化するためには

MD計画は、単なる直感や経験ではなく、客観的なデータに基づいた意思決定が求められます。
また、ビジネス成功のキーとなるものであり、売上に大きな影響を及ぼします。

よくある失敗例のひとつに、商品の需要と供給がマッチしていないという問題が挙げられます。商品の供給過多や供給不足は販売機会を逃すだけでなく、在庫管理にも問題をもたらします。これは、適切な分析が行えていないことが根本原因であることが多いです。このような問題を解決するためには、データを正確に分析し、具体的なアクションに変換できる能力が求められます。

そこでご紹介したいのが、弊社ワールドグループの株式会社ファッション・コ・ラボが展開する分析ツール「SIMLES – BI」です。

帳票 分析

「SIMLES – BI」のご紹介

現在、データ分析する際の帳票をエクセルで作成している、また、帳票を作成する際にリードタイムが発生している等の課題をお持ちの方にオススメなのが、WEBブラウザ上でタイムリーに、必要なデータ
を見える化できる分析ツール「SIMLES – BI」です。店舗・EC統合で正確なデータを一元管理することで、資料作成の工数を大幅に削減し、企画や分析に時間を費やすことが可能となります。

 

<特徴>

  • 経営から各事業現場まで、各レイヤー毎に必要なデータをワンツールで見える化する事で、共通の認識のもとで効率的な改善マネジメントが可能
  • 事業単位、店舗単位、商品単位などの「集計単位」×「 売上/粗利系指標」や「在庫稼働率等」の「各指標」を自由に設定し、数クリックで必要な情報を正確かつタイムリーに帳票出力が可能
  • アイテム毎の売上順位の表示や、同時に購入されている商品もリアルタイムでみえる化できるので、現店頭やECでのセット提案や店頭ビジュアルマーチャンダイジングに繋ぎ、クロスセル・売上UPに貢献

「SIMLES – BI」は現場レベルから経営層まで、全員が同一の情報を共有しながら業績改善へと繋げることが可能です。売上増加だけでなく、効率的な在庫管理も実現するため、高いROIを期待できます。

まとめ

「マーチャンダイジング(MD)」は、商品選定から在庫管理、販売までを計画し、管理することで、企業の利益を最大化するアプローチです。

マーチャンダイジングの「5適」の基本要素を駆使し商品の企画から店頭販売まで戦略的に行うことが、MD計画を成功するための重要な要素となります。

今回は、MD計画に役立つ分析ツール「SIMLES(シムレス)ーBI」についてもご紹介しました。
システム提供に留まらず、弊社グループの事業実践ノウハウをベースに、必要データの整備・実装支援・活用推進まで、フルサポートいたします。導入やお見積もりなど、ぜひお気軽にご相談ください。

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