知ってびっくりアパレル原価率!計算方法もご紹介
- ZAIKO control
アパレル企業の原価率とは?
アパレルの原価率は、一般的に30~50%程度と言われており、幅広いのが特徴です。
業態・メーカー・ブランドなどの違いによって、原価率は大きく異なります。
近年は、高品質で低価格であることをアピールするための戦略の一環で、原価率を開示する企業も増えています。しかし、品質の良さと原価率の高さは、必ずしも直結するものではありません。
原価率とは?
そもそも原価率とは、商品の販売価格に対する原価の割合です。
原価とは、売上に直接掛かった費用であり、業種や企業によって原価に何が含まれているかは異なるものの、一般的には仕入れ原価率(生地・縫製・付属・加工・輸送)など、実際に商品を作る過程で必要な経費全てを含みます。つまり、原価率が高くても、全てが材料費そのものに掛かっているわけではありません。
高級ブランドはなぜ高い?
高級ブランドは、商品やブランド名の価値を上げるためにさまざまな取り組みを行っています。例えば、希少な部位や原料を使用する、熟練の職人が手掛ける、著名なデザイナーやクリエイターを採用する、世界の主要都市に大きな店舗を出店するなどです。さらに、高級ブランドは宣伝に多額の費用を投じます。スーパーモデルを採用し、有名カメラマンを使って世界中で宣伝活動を行い、パリやミラノの有名ファッションショーに参加します。
一般的なブランドと高級ブランドで商品を比べて考えてみましょう。高級ブランドの商品は、素材を厳選して仕入れ、有名デザイナーがパーツごとに細かいデザインをし、職人が丁寧に縫製します。商品が完成してからは、徹底したブランディングで多額の宣伝費用をかけて宣伝し、一等地とされる場所で販売されます。高級ブランドの商品は、さまざまな取り組みが行われているため、同じような商品でも価格が高くなるのは必然と言えるでしょう。
粗利率・原価率・掛け率の計算方法
先にご紹介した原価率の計算方法をはじめ、似たような言葉の意味や計算方法についてもご紹介します。
粗利率
粗利(売上総利益)とは、売上から原価を引いた純利益のことです。
粗利率とは、売上に対する粗利の割合を意味します。
一般的に、粗利率が高いほど利益が大きいとみなされています。
粗利率(%) = 粗利 ÷ 売上高 ✕ 100
原価率
原価率とは、売上に対する原価の割合です。
商品を作るためにどのくらい費用が掛かったかの割合がわかります。
原価率を求める計算式は、以下のとおりです。
一般的に、原価率が低いほど利益が大きいとみなされています。
原価率(%) = 原価 ÷ 売上高 ✕ 100
掛け率
商品やサービスを消費者に売る金額を定価、メーカーや卸売業が小売業に売るときの金額を卸値と言います。掛け率とは、簡単に言えば、販売価格に対する仕入れ価格(卸値)の割合です。
小売店が卸売業者から洋服を仕入れる際に、定価の何%くらいで仕入れるかという場合に使います。
原価率を求める計算式は、以下のとおりです。
掛け率(%) = 卸価 ÷ 小売価格 ✕ 100
消費者からする「コスパが良い」とはなにか
近年はファストファッションが注目され、原価率という言葉も多く耳にするようになりました。
しかし、原価とは単純に材料費のみの価格ではないため、消費者は原価率でコスパが良いかどうかの判断はできません。
消費者にとって、コスパが良い商品とは、価格と価値のバランスが取れた商品です。高級ブランドの商品は価格が高いと先にご紹介しました。購入した人が好むブランド、デザイナー、素材など、商品の裏にあるストーリーにプラスの印象を持てれば、高いお金を出して買うという価値のバランスが取れるため「コスパが良い」と言えるでしょう。しかし、高級ブランドの裏にあるストーリーに何の魅力も感じない人にとっては、高級ブランドの商品は価格と価値のバランスが取れておらず「コスパが良い」とは言えません。
また、コスパの良さは商品を長く使うかどうかも判断基準になります。流行の色やデザインのコートを1万円で買うとしましょう。次の年には流行の形ではないから着られない、装飾が取れて着られないなどの理由で毎年買い替えていたら、高いコートを数年着た方が結果的に「コスパが良かった」ということもあります。廉価品を使い捨てのように使うのではなく、高品質な商品を長期間使い続けることもコスパの良し悪しに関わります。
洋服販売の売上構造
洋服販売において、粗利率を上げることやコストを削減することが利益アップにつながります。粗利率を上げる手法としては、リピーターを増やすだけではなく、正価販売による消化率の向上も有効です。粗利を上げるためには、仕入単価を下げるなどの工夫もできるでしょう。利益率を下げるためには、作業効率化による人件費の削減や、機会損失・廃棄ロスなどの在庫ロスを減らすことによって損失を防ぐなどの方法があります。
小売業者が抱える課題
アパレル業界をはじめとする小売業者が抱える課題として、在庫ロスがあります。在庫ロスは、利益を上げるうえで欠かせない問題です。在庫ロスとは在庫によって発生する損失で、大きく分けて以下の3種類があります。
機会ロス
機会ロスとは、在庫(商品)があれば売れていたのに、欠品や不足によって販売する機会を逃してしまうことを指します。在庫があれば得られたはずの利益が得られなかったという損害です。実際の会計上には現れないため見つけにくいですが、機会ロスが重なると、結果として「いつも売り切れ」「欲しいものが買えない」状態となり、お客様の信頼を失います。在庫管理を徹底する、顧客のニーズを汲み取る、発注を徹底するなどによって機会ロスを減らすことも可能です。
廃棄ロス
廃棄ロスとは、商品を仕入れ過ぎて在庫(商品)を値引きしたり廃棄する際の損害です。機会ロスを減らしたいといった思いから、廃棄ロスを生み出してしまうこともあります。
余剰在庫の場合は、セールなどで販売する機会もありますが、長い期間倉庫に置いておくことで商品が劣化して販売できなくなり、滞留在庫となってしまう場合もあるので注意が必要です。さらに、商品を長い期間倉庫に置いておくということは、企業として大きい経費のひとつである「保管料」を払い続けることにもなります。無駄な経費を生まないためにも、廃棄ロスを防ぐために適正在庫を見極めた発注が必要になります。
棚卸ロス
棚卸ロスとは、定期的に行う棚卸で実際の在庫よりも帳簿上の在庫が少ない場合の損害です。数量把握やデータの入力ミス、破損や不良品の報告漏れなど、ヒューマンエラーによって起こることが多いロスと言えるでしょう。
上記3つのロスは、小売業者にとって大きな利益の損失になります。小売業者が抱える在庫ロスを解決することが、企業の粗利増加につながると言っても過言ではありません。
機会ロスを改善するには「SIMLES – ZAIKO control」がおすすめ
一般的に、多店舗展開している小売業者は、在庫ロスを極小化して粗利に転換するかが大きな課題です。
在庫ロスを極小化するためには、在庫ロスが発生しない仕組みを作ることが大切です。一般的に、物流から販売までの各プロセスによって、さまざまな在庫ロスが発生します。そこで、ご紹介したいのが、EC・店舗・物流をシームレスにつなぎ、在庫を早く高く粗利に換える販売と物流のトータルソリューションの 「SIMLES(シムレス)」です。
SIMLES(シムレス)とは?
SIMLES(シムレス)は、各社の解決すべき課題に合わせて、対応可能な4つのソリューションを組み合わせて使うことができます。業務知見のない開発ベンダーとは異なり、ワールドグループの2,000を超える店舗+EC、及び外販実績で培われた効果実績のあるノウハウを実装しています。
店舗・EC横断で売れる場所に売れる在庫を配分・移動指示 |
|
店舗・EC横断で在庫を一元管理ZAIKO control連携でロスのない物流 |
|
店舗・EC横断で全ての在庫を全ての販路で販売(OMO対応) |
|
店舗・EC横断で売上・粗利・在庫をタイムリーに見える化 |
在庫を配分・移動指示できる「SIMLES-ZAIKO control」
小売業者が抱える課題として、在庫ロスについて解説しました。在庫管理は、一般的にアナログかつ属人的で時間効率が低い業務です。在庫配分・売価変更業務などの作業は、複数のシステムに点在するデータを収集したり、店舗別の配分などを分析する必要があります。
SIMLES-ZAIKO controlは、売れる店舗やECへ、最適な在庫の配分・店舗間移動を「自動化」する業務システムです。最適な在庫の配分枚数を自動計算し、配分・移動させることができます。店舗毎の売上や在庫状況に合わせて推奨値を自動で計算・実行するため、業務時間の圧縮によるコスト削減のみならず、機会ロスや廃棄ロスを防ぎます。自動で計算・実行されるため、棚卸ロスで起こりがちなヒューマンエラーが起こりにくいのも特徴です。
まとめ
アパレル企業の原価率の仕組みや計算方法についてご紹介しました。アパレル企業を始めとする小売業者にとって、粗利を上げることや原価率を下げることが課題となっています。しかし、多くの小売業者は、在庫ロスに関するさまざまな課題を抱えています。在庫ロス問題を解決することによって、大きな利益につなげることは可能です。
今回は、売れる店舗やECへ、最適な在庫の配分・店舗間移動を「自動化」する「SIMLES – ZAIKO control」についてもご紹介しました。導入やお見積もりなど、ぜひお気軽にご相談ください。
詳細はこちらから!